インナー・チャイルドと名前
2006.10.21(00:27)
僕は普段「悠司(ユージ)」という名前で通っていますが、本当の本名(変な表現!)は「厚(アツシ)」と言います。この名前が子供の頃からとても苦痛でした。つい最近になってようやくこの名前と仲良くなれた気がするくらい。僕は小さい頃に家族から「あっちゃん」と呼ばれていて、自分でも自分のことを「あっちゃん」と呼んでいました。ある日「今日から自分のことをあっちゃんと呼ぶのはやめなさい」と親に言われ、同時に家の中で「あっちゃん」と呼ばれることもなくなり、代わりに「アツシ!」と呼び捨てにされるようになったのです。
「あっちゃん」だったはずの自分が突然「アツシ」に変わってしまった。しかも自分のことを「あっちゃん」と呼ぶことも禁止。これが思い出すのも辛いくらいにショックな出来事でした。親は僕をアツシと呼ぶようになったけれど、自分は自分の呼び名を急に「あっちゃん」から「僕」に変えることがどうしてもできず、一人称を使えない時期が十数年続きました。
一人称を使うことができないというのは、自己喪失に他なりません。あっちゃんであったはずの自分は一体どこに消えてしまったのか?
僕の中に長年眠っていた「あっちゃん」をインナー・チャイルドとして呼び覚ますことから始め、独立した人格を持ったひとりの子供として大人である「悠司おにいちゃん」が面倒を見るというワークを7年前に体験しました。自分のトラウマに正面から向き合うこのワークは正直言ってとても辛いものでしたが、数ヶ月で絶大なる効果があり僕の人生は劇的に改善してゆきました。
チャイルドを目覚めさせると、予想もしないことが起ります。「パンナムのプラモデルを買って欲しい!」と言われて、どうしてもそれが見つからずに町中で途方にくれたこともありましたし、クラシックのコンサート会場でチャイルドが泣き出して困ったこともありました。
本当に自分の中に子供をひとり抱えるようなものだと思ってください。素晴らしい可能性を秘めたチャイルドを育てるには、一杯の愛情と忍耐が必要なんです。でもその価値は十分にありますよ。
急に雲呑麺が食べたくなって香港に飛んだりしなきゃならないくらいですから、相当な覚悟が必要ですが。
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