夢の外国生活
2007.10.24(03:40)
このところ、海外での生活を目指しているという方からひんぱんにご相談をいただくので驚いております。というよりも、僕が海外と縁の深い人間だから、クライアントさんにも同じように海外を目指す方が多いのかも? これはきっと引き寄せの法則が働いているということなんでしょう。外国で素晴らしい体験をされて、地元の人にも驚くほど親切にされて、この国に住んでみたい! と心の底から感じる時、きっとそれは片思いではありません。その国や街があなたのエネルギーを必要としているのです。この人が自分の街に欲しい! という感じで、色んな人や出来事があなたを呼び止めているのです。
僕の場合、外国の街そのものに異常に好かれるという体験を何度もしています。明らかに大歓迎された街と、あんまりそうでない街とがあるので、どこでも良いわけではありません。
このブログでも何度かお話したように、僕は子供の頃から憧れだった香港に一年ほど暮らしました。それはもう、大恋愛というしかありません。
僕と香港をつないでいたもののひとつは、子供の頃に初めて家族旅行で訪れた時に親切にしてくれた父親の旧友である香港人のおじさん。東京の数倍も住宅事情が悪い香港で、地元の人が自宅に食事に招いてくれるというのはとても貴重な体験でした。
狭い部屋のテーブルに中国語の新聞紙を広げ、たくさんのお皿を並べてご馳走してくれたおじさんとおばさんの優しさと料理の美味しさに大感激しました。当時は地下鉄もなかった時代で、スター・フェリーに乗ってヴィクトリア港を渡るのが楽しかったのを覚えています。泊まっていたセントラルのホテルからおじさんの住んでいる九龍側に行くのには船に乗って行くしかないのです。
おじさんは時計・宝石店を九龍のチムサーチョイで経営していました。翡翠の指輪に夢中になっている母に、おじさんが半分本気・半分冗談で言ったことが僕の後の運命を決定付けたような気がします。
「いいですよ。指輪とこの子を交換しましょう」
僕を見つめるおじさんの優しい目は本気でした。母は何も言わず、嬉しそうに翡翠を眺めるばかり。
「おじさんの子供になるかい?」
と聞かれて、ほんの一瞬の間に考えたことは、このおじさんの子供になれば、香港に暮らして毎日のように飲茶が食べられる! ということでした。ちなみにその時に食べたいと思ったものは、セイロに入った叉焼饅でした。翡翠というのは子供一人の値打ちがあるんだと勝手に納得して、翡翠をはじめとする石の魔力を知ったのもこの時。
それから20年以上も経って香港で仕事探しをしていた頃のこと。ある晩、チムサーチョイの一角で映画の撮影が行われているのを偶然見かけました。人ごみの中でそれを眺めていると不思議に落ち着いて、何時間でもそのままそこに立っていたいような気になりました。あの時に感じた穏やかな空気をどんな言葉で表現したら良いのでしょう。今冷静に思い返せば、その場所はまさに僕が後に勤めることになったホテルの正面だったのです。
何ヶ月か前のこと。母の遺品を整理してたら、おじさんから77年、つまり30年前に父に届いた絵葉書を見つけて胸が震えました。その絵葉書に写っていたのは、僕が働いたそのホテルだったのです。
本気で何かを望めば、必ず手にすることができるし、必ず誰かが助けてくれる。神様も天使も、高いところにいる誰かも必ず見守っていてくれる。そう確信しています。
外国暮らしに憧れているみなさん、本当に本気ならきっと叶いますよ。あなたの思いが本物ならば、きっと街中が助けてくれると思います。就職活動もビザ申請も、あなたがどれだけ本気か街に試されているのです。
↓やった!
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▲僕にとっての香港の象徴のひとつ、スター・フェリーの窓から見える翡翠色のヴィクトリア港。


